テレビとかYouTubeで「つみたてNISA」について紹介しているのをよく見るけど、ほんとに投資で資産が増えるの?
始めるとしたら、何からすればいいんだろう?
そんな方のためにつみたてNISAのメリット・デメリット、口座開設の流れなどをわかりやすくお伝えします!
資産運用の中でも初心者におすすめの投資法としてよく紹介されるつみたてNISA。
しかし、
「投資って何だかよくわからない」
「投資のプロじゃなくても利益を出せるのかな?」
と思っている方も多いと思います。
そこで今回は、
- つみたてNISAのメリット・デメリット
- つみたてNISAが向いている人・向いていない人
- つみたてNISAにおすすめの証券会社3選
などについて詳しくご紹介します。
つみたてNISAでどのように運用をしていくのかがわかるので、少しでも家計の足しになるよう資産運用を始めてみたい、投資がどのようなものか知りたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもNISAって何?
はじめにNISAについて簡単に解説します。
NISA(Nippon Individual Savings Account)とは、投資で得た利益や配当金が非課税になる制度です。通常の投資方法だと、売却して得た利益や配当金に約20%の税金がかかりますが、NISA口座で取引をすれば税金はかかりません。
NISAは以下の3種類に分かれます。
- NISA(通称”一般NISA“)
- つみたてNISA
- ジュニアNISA(2023年末で終了予定)
NISAはそれぞれ非課税で保有できる期間と投資できる金額が決まっていて、一般NISAは5年間、1年で120万円まで、つみたてNISAは20年間、1年で40万円まで非課税で投資できます。
ジュニアNISAは20歳未満の未成年が加入でき、5年間、1年で80万円まで非課税で投資できる制度です。ただ、ジュニアNISAは2023年末で終了することが決定しています。
つみたてNISAとは
次につみたてNISAについて簡単に説明します。
つみたてNISAとは、2018年に開始した積立投資専用の制度のことです。つみたてNISAを使うメリットは、通常の投資だと運用して得た利益に約20%課税される税金が非課税になる点です。
また、非課税で運用できるのが1年で40万円まで、1ヶ月で3万3,333円までと比較的少額なため、運用資金があまりない方でも始めやすいのがポイントです。
さらに、つみたてNISAで扱っている商品はすべて金融庁が設けた基準をクリアしたもので、リスクの低い銘柄が取り揃えられているため、投資初心者の方にもおすすめします。
比較的リスクの低い商品が選ばれていますが、投資は元本を保証するものではないためリスクが全くないわけではありません
つみたてNISAと一般NISAの違いとは
続いて、つみたてNISAと一般NISAの違いについて解説します。
つみたてNISAと一般NISAは混同しやすいため、それぞれの制度の特徴の違いについてきちんと把握しておきましょう。
下記はつみたてNISAと一般NISAの比較表です。
つみたてNISA | 一般NISA | |
---|---|---|
非課税期間 | 20年 | 5年 |
非課税上限額(1年) | 40万円 | 120万円 |
対象商品 | 投資信託・ETF | 株式・投資信託・ETF・REITなど |
投資方法 | 積立のみ | 一括買付・積立 |
利用対象者 | 20歳以上 | 20歳以上 |
資産の売却・引き出し | いつでも可 | いつでも可 |
開設できる口座数 | 1人1口座まで | 1人1口座まで |
つみたてNISAは非課税で運用できる期間が長い一方、投資限度額が少ないのが特徴です。一方、一般NISAは株式やREITなど多くの商品が対象となっており、一括買付も可能です。
なお20歳以上であれば利用でき、資産の売却・引き出しをいつでもできるのは、つみたてNISAと一般NISAに共通する点です。
一般NISAについては次の記事で解説していますので、あわせてチェックしてみてください。
つみたてNISAとiDeCoの違い
次に、つみたてNISAと同じように非課税で積立投資を行えるiDeCo(個人型確定拠出年金)と比較します。
つみたてNISA | iDeCo | |
---|---|---|
利用対象者 | 20歳以上 | 20歳以上65歳未満 |
税制優遇 | なし | あり |
非課税上限額(1年) | 40万円 | 14万4,000円~81万6,000円 |
資産の売却・引き出し | いつでも可 | 原則60歳まで不可 |
対象商品 | 投資信託・ETF | 預金・保険・投資信託 |
口座開設手数料 口座管理手数料 | なし | (口座開設手数料)2,829円 (口座管理手数料)年間2,052円~7,500円ほど |
最低加入金額 | なし | 5,000円 |
iDeCoは年金という性質上、65歳未満の方が加入できる制度で、原則60歳まで引き出すことはできません。しかし、掛け金全額が所得控除となり、引き出し時には退職所得控除または公的年金等控除が適用になるため、節税効果が高いのが特徴です。
また、70歳になるまで非課税で運用でき、長期の運用となるため預金や保険商品も対象となっています。
ただ、iDeCoの場合は口座開設手数料や口座管理手数料が引かれるので注意しましょう。
iDeCoについては次の記事で解説していますので、あわせてチェックしてみてください。
一般NISAやiDeCoについては別の記事でも紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。
つみたてNISAの5つのメリット
ここからは、つみたてNISAを運用するメリットについて解説します。
つみたてNISAを運用するメリットは下記の通りです。
- 20年間非課税で運用できる
- 少額で運用できる
- 商品数が少なく選びやすい
- 積立方式のため買付のタイミングに迷わない
- いつでも売却・引き出しができる
メリット1.20年間非課税で運用できる
メリットの1つ目が、つみたてNISAは20年間非課税で運用できることです。
例えば、20年間で満額の800万円を積み立て200万円の利益が出た場合、通常の投資だと約20%課税されるため、実際受け取れる金額は160万円ほどになります。一方つみたてNISAの場合は、利益の200万円をそのまま受け取ることができます。
そのため、他の投資方法よりも利益を出しやすいのがメリットです。
メリット2.少額で運用できる
2つ目が、つみたてNISAは少額から運用できることです。
1ヶ月100円から運用できる金融機関もあり、最大でも約33,000円までと、少ない金額で始められるのもポイントです。家計に負担のない程度で運用できるため、資金にあまり余裕のない20代や30代の方でも始めやすい投資方法でしょう。
そのため、「資産運用はお金がある人しかできないのでは・・・。」と思ってまだ投資を始めていない方にもおすすめの制度です。
メリット3.商品数が少なく選びやすい
3つ目が、つみたてNISAは他の投資方法よりも商品が少なく、選ぶときに迷いにくいことです。
他の投資方法だと商品数や種類が多いため、特に投資経験がない方が運用してく銘柄を選ぶのは難しいでしょう。しかし、つみたてNISAは商品数が限られているので、商品をしぼりやすいのがポイントです。
メリット4.積立方式のため買付のタイミングに迷わない
4つ目が、つみたてNISAは積立方式のため、買付のタイミングを計らなくて済むことです。
基本的につみたてNISAは月に1回決まった日に自動買付をするので、他の投資のように価格が下がったときを見計らって買付をするものではありません。そのため、株価をこまめにチェックする必要がなく、手間がかからないのもメリットです。
毎月一定の金額で買い付けるため、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けます。そうすると一括で投資するよりも平均買付価格を抑えやすく、比較的安定した運用ができます。
これを「ドルコスト平均法」と言います。
メリット5.いつでも売却・引き出しができる
5つ目が、つみたてNISAはいつでも資産の売却や払い出しができることです。
iDeCoの場合は原則60歳まで引き出せないため、お金が必要になったときに自由に使えませんが、つみたてNISAであればいつでも引き出せるので、いざという時に売却して費用をまかなうことも可能です。
そのため、子供の教育費やマイホームの購入など目的があって運用している方は、つみたてNISAを使うのがおすすめです。
売却または引き出したタイミングによっては、大きな損益が発生する場合もあります。
また、一度引き出した場合はまた一から積み立てていかなくてはいけないので、安易に引き出すのは避けましょう。
つみたてNISAの4つのデメリット
次に、つみたてNISAのデメリットについて解説します。
つみたてNISAのデメリットは下記の通りです。
- 投資できる金額が少ない
- 商品数が限定されている
- 所得控除を受けられない
- 一括購入できない
デメリット1.投資できる金額が少ない
デメリットの1つ目が、つみたてNISAは運用できる金額が少ないことです。
一般NISAは1年で120万円まで投資できるので、5年間で最大600万円まで運用できます。
つみたてNISAは1年で40万円までなので、600万円まで積み立てるとなると15年もかかってしまいます。
つまり、資金に余裕があり、短期間で多くの金額を運用したいという方にはおすすめできない制度です。
デメリット2.商品数が限定されている
2つ目が、つみたてNISAは決められた商品しか選べないことです。
商品数が少なく選びやすい一方、自分が運用したい商品が対象でない場合もあります。
例えば、国内外の株式や不動産に投資するREITは対象外なので、これらを運用したい方は一般NISAを選びましょう。
デメリット3.所得控除を受けられない
3つ目が、つみたてNISAはiDeCoのように所得控除を受けられないことです。
iDeCoの場合は掛け金がすべて所得控除となりますが、つみたてNISAは控除を受けられないため、節税対策にはなりません。そのため、投資をしながら税金対策もしたい方はiDeCoがおすすめです。
デメリット4.一括購入できない
4つ目が、つみたてNISAは一括投資(スポット投資)ができないことです。
つみたてNISAは積立方式のため、自分で買付のタイミングは選べません。そのため、価格が下がったタイミングで買いたいと思っても、毎月の積立日にしか買付ができません。
つみたてNISAが向いている人・向いていない人
この章では、つみたてNISAが向いている人と向いていない人について解説します。
自分がつみたてNISAに向いているかどうかチェックし、適した投資方法を選んでみてください。
つみたてNISAが向いている人
つみたてNISAが向いている人は下記の通りです。
- 投資初心者の方
- まとまった資金を用意できない方
- リスクを抑えて運用したい方
- 子供の教育費やマイホームの購入資金に充てたい方
- なるべく手間を省きたい方
つみたてNISAは基準をクリアした低リスクの商品に限られ、少額で運用できるため、投資初心者の方にぴったりの制度です。また、月々1,000円から積み立てできる金融機関もあるので、投資に十分なお金を回せないという方でも続けやすいでしょう。
さらに、一度設定しておけば自動で買付をしてくれるので、あまり投資に時間を割けないという方にもおすすめです。なお、積み立てた資産は途中で引き出すこともできるので、子供の入学金やマイホームの頭金の支払いなど、必要なときに使うことができます。
つみたてNISAが向いていない人
一方、つみたてNISAが向いていない人は下記の通りです。
- 短期間で運用をしたい方
- 節税対策をしたい方
- 自分で好きな商品を選びたい方
- まとまった資金を投資に使える方
つみたてNISAは20年間非課税で運用できますが、短期間で利益を出したいという方は、非課税期間が5年の一般NISAがおすすめです。
なお、今まで投資経験があって自分で好きな商品を選びたいという方や、投資に充てる資金が十分にあるという方も、商品数が多く、上限額が高い一般NISAが向いています。
また、所得控除などの節税を受けたいという方は、iDeCoで運用しましょう。
つみたてNISAの口座開設の流れ
ここではつみたてNISAの口座を開設するまでの流れについてお伝えします。
つみたてNISAの口座を開設するまでの流れは下記の通りです。
- 金融機関を選ぶ
- 口座開設を申請
- 必要書類の提出
- 税務署の審査
- 口座開設完了
つみたてNISAを始める際は、まずどの金融機関でつみたてNISAの運用をするか決めましょう。つみたてNISAは1人1口座までしか開設できないので、複数の金融機関を比較して検討するのがおすすめです。
おすすめの証券会社については次の章で紹介しますので、どこで口座を開設するかを選ぶときの参考にしてみてください。
金融機関を決めたら、口座開設の申請をします。口座開設の申請はウェブ上で完結できるものもあり、スマホを使って10分ほどでできます。申請の際に本人確認書類、マイナンバー確認書類などが必要になりますので、手元に用意しておいてください。
申請が完了すると税務署で二重口座でないかや、本人確認などの審査が行われ、結果が出るまで2~3週間かかります。審査に通過すると口座開設通知が届くので、ここで口座開設は完了です。
つみたてNISAにおすすめの証券会社3選
つみたてNISAをこれから運用する方に向けて、おすすめの証券会社をご紹介します。
おすすめの証券会社は下記の通りです。
- 楽天証券
- SBI証券
- 松井証券
どの会社を選べばいいか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.楽天証券
1つ目が楽天証券です。
楽天証券をおすすめするポイントは下記の通りです。
- 楽天カードで決済することでポイントが貯まる
- ポイントを使って運用できる
- 楽天の他のサービスと連携できる
- 少額から積み立てられる
楽天証券を使う最大のメリットは、楽天カードで決済をすると楽天ポイントを貯められることです。積み立ての決済方法で楽天カードを選ぶと、100円につき1ポイント加算され、貯まったポイントは楽天市場でのネットショッピングでも使えます。
また、ポイントを使って投資をするポイント投資もあるので、ポイント分を利用して投資に回せるのも特徴です。
さらに、楽天証券と楽天銀行の口座を連携させる「マネーブリッジ」を利用すれば、普通預金の金利が年0.1%になり、入出金手数料も無料になるといったメリットがあります。
なお、楽天証券では1,000円から積み立てられるので、まとまった資金を用意できないという方にもおすすめです。
2.SBI証券
2つ目がSBI証券です。
SBI証券をおすすめするポイントは下記の通りです。
- 口座数がNo.1
- 商品数が多い
- 毎日・毎週・毎月コースなど積み立て頻度を変えられる
- TポイントやPontaポイント、dポイントが貯まる
- 三井住友カードで決済するとVポイントが貯まる
SBI証券は口座開設数が800万以上と国内トップで、商品数が多いのが特徴です。つみたてNISAの場合、商品数は楽天証券とあまり変わりませんが、つみたてNISAと並行して通常の投資をするときに多くの商品の中から好きなものを選べます。
また、SBI証券では毎日・毎週・毎月・複数日・隔月・ボーナス月と積み立ての頻度を選べるのもポイントです。
さらに、積み立てた金額に応じてTポイントやPontaポイント、dポイントを貯められ、三井住友カードで決済するとVポイントが貯まります(還元率0.5%)。
3.松井証券
3つ目が松井証券です。
松井証券をおすすめするポイントは下記の通りです。
- 100年以上の歴史がある
- 顧客サポートが充実している
- アドバイザー機能が付いたアプリがある
- 現金還元サービスがある
松井証券は創業から100年以上の歴史ある会社で、顧客サポートが充実しているのが特徴です。
オペレーターと操作画面を共有し、画面を見ながら操作方法を教えてもらえる「リモートサポート」や、商品の選び方や売買について専門スタッフに相談できる専用ダイヤル「松井証券顧客サポート」があり、手厚いサポート体制が整っています。
また、専用のアプリにはアドバイザー機能があり、いくら貯めたいかなどの目標を設定すると、目標に沿った運用方法をシュミレーションしてくれます。
さらに、8つの質問に答えるとそれぞれの目的に合ったポートフォリオ(資産配分)を提案してくれるので、何の商品をどの配分で買えばいいかわからないという方でも安心です。
投資初心者の方はつみたてNISAがオススメ
今回は、つみたてNISAについてご紹介しました。
それでは、簡単にまとめます。
■つみたてNISAのメリット
- 20年間非課税で運用できる
- 少額で運用できる
- 商品数が少なく選びやすい
- 買付のタイミングに迷わない
- いつでも売却・引き出しができる
■つみたてNISAが向いている人
- 投資初心者の方
- まとまった資金を用意できない方
- リスクを抑えて運用したい方
- 子供の教育費やマイホームの購入資金に充てたい方
- なるべく手間を省きたい方
つみたてNISAは投資初心者の方におすすめの制度です。
まずは少額から投資を始めてみて、運用をして資産を増やす体験をしてみてくださいね。
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