一般NISAとは|メリット・デメリット、つみたてNISAとの違いについても解説

老後資金を確保するためにiDeCoはやっているけど、まだ少し余裕があるから他の投資も始めてみようかな・・・。

そういえばNISAってどんな制度なんだろう。つみたてNISAと何が違うのかな?

そんな方に向けて、NISA(一般NISA)のメリット・デメリット、混同しやすいつみたてNISAとの違いなどについてわかりやすく解説します!

会社に制度があったからとりあえずiDeCoを運用しているけれど、老後のための費用だけではなく、生活資金として使う分の運用を始めたいという方もいらっしゃると思います。

しかし、通常の口座で株を運用したことはあるけれど、一般NISAで運用した方がいいのか迷っているという方や、そもそもどのような制度なのかよくわからないという方も多いでしょう。

そこで今回は、

  • 一般NISAのメリット・デメリット
  • 一般NISAが向いている人・向いていない人
  • 一般NISAの注意点

などについて解説します。

一般NISAの制度や利用する際のポイントについてわかりやすくお伝えしますので、制度を利用して上手に資産運用をしていきたいと思っている方はぜひ最後までご覧ください。

目次

一般NISAとは

はじめに、一般NISAについて簡単に解説します。

NISA(ニーサ)は2014年に運用が開始された少額非課税制度のことで、つみたてNISAと混同しないよう一般NISAと呼ばれています。一般NISAは1年間で最大120万円まで非課税で投資ができ、商品数も豊富なのが特徴です。

なお、非課税で運用できる期間が5年間と、最大20年運用できるつみたてNISAや、70歳まで運用できるiDeCoと比べ短いため、投資経験者の方におすすめの制度です。

つみたてNISAとの違いについて

次に、一般NISAとつみたてNISAの違いについて解説します。

名称は似ていますが、それぞれ下記の通り相違点があります。

一般NISA つみたてNISA 
運用できる上限(1年)120万円40万円
非課税期間5年20年
投資方法一括投資も可能積立投資のみ
資産の売却・引き出しいつでも可いつでも可
対象商品国内外の株式、ETF、投資信託など投資信託、ETF
対象年齢20歳以上20歳以上

一般NISAの運用期間はつみたてNISAよりも短いですが、商品数が多く、非課税で運用できる金額も多くなっています。

一般NISAは多くの金額を運用でき、自分で好きな商品を選べるので、投資中級者以上の方におすすめです。一方つみたてNISAは、金融庁が基準をクリアした商品に限られ、運用できる金額も少なめなので、投資初心者の方に向いています。

なお、20歳以上であれば運用でき、いつでも資産の売却や引き出しができる点はどちらも同じです。

一般NISAとつみたてNISAの併用はできないので、運用を始めるときにどちらにするか決める必要があります

つみたてNISAについては次の記事で解説していますので、あわせてチェックしてみてください。

一般NISAの5つのメリット

続いて、一般NISAを運用するメリットについて解説します。

一般NISAを運用するメリットは下記の通りです。

  • 運用して得た利益が非課税になる
  • 1年で最大120万円まで非課税で運用できる
  • 対象の商品数が多い
  • いつでも資産を引き出せる
  • 一括投資(スポット購入)ができる

一般NISAのメリットを知ってから運用をするか決めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.運用して得た利益が非課税になる

1つ目が、一般NISAを運用して得られた利益はすべて非課税になることです。

通常の投資だと利益分に約20%課税されますが、つみたてNISAやiDeCoと同様に一般NISAでも課税されません。

例えば、1年間に120万円運用して20万円の利益が出た場合、通常の口座では136万円になりますが、一般NISAで運用すると140万円がすべて入ってきます。もし5年間投資を続け、獲得できる利益が同じだった場合、一般口座で運用したときと比べて20万円もの差が生まれます。

このように投資で得た利益をそのまま受け取れるため、株や投資信託を運用する場合はNISA口座を利用するのがおすすめです。

2.1年で最大120万円まで非課税で運用できる

2つ目が、一般NISAは非課税で運用できる金額が最大120万円までと多いことです。

つみたてNISAは最大40万円、iDeCoは条件によって異なりますが最大でも80万円ほどなので、運用できる金額が多いのが特徴です。そのため資金に余裕があり、投資経験があってお金を投資にかけることにあまり抵抗がないという方におすすめです。

3.対象の商品数が多い

3つ目が、一般NISAは対象になっている商品の数が多いことです。

つみたてNISAやiDeCoは、金融庁が定めた基準をクリアした商品だけが対象となっていますが、一般NISAは個別株も取り扱え、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産信託投資)といった幅広い商品がラインナップされています。

そのため、高配当のETFを運用したいなど、自分が好きな銘柄を運用したいという方におすすめです。

個別株:1つの会社の株を売買すること。複数の会社の株をセットで売買する投資信託と比べ、リスクが高い。

4.いつでも資産を引き出せる

4つ目が、一般NISAはつみたてNISAと同様に、いつでも資産の売却・引き出しができることです。

iDeCoは60歳以上でないと資産を引き出せませんが、一般NISAはどのタイミングでも可能です。そのため、急な出費が必要になったときでも積み立てた資金を使うことができます。

売却または引き出したときに購入時よりも価格が下がっていれば、損益が発生します。

また、引き出した後は一から積み立て直さなければならず、その分利益も少なくなります。

5.一括投資(スポット購入)ができる

5つ目が、一般NISAは積立投資だけでなく一括投資(スポット購入)もできることです。

積立投資は月に1回など決められた日に一定の額を購入しますが、一括投資では好きなタイミングに自分で設定した額を購入できます。例えば、株の値段が下がったときに多くの株を購入するといったように、利益が多くなりそうなときを狙って投資をしたいときにおすすめの方法です。

株が底値になっているかどうかは見極めが難しいので、投資初心者の方は積立投資がおすすめです。

一般NISAの3つのデメリット

次に、一般NISAのデメリットについて解説します。

一般NISAのデメリットは下記の通りです。

  • 運用期間が短い
  • 商品数が多く決めづらい
  • 所得控除を受けられない

それぞれくわしくお伝えします。

1.運用期間が短い

1つ目が、一般NISAは非課税で運用できる期間が5年と短いことです。

投資は短期間で運用すると株価の変動に大きく左右され、利益を出すのが難しくなるので、投資の知識がありある程度株価の動きを予測できる投資上級者の方に向いています。

ただ一般NISAでは、非課税期間が終了した後に最長5年間延長できるロールオーバーという制度があります。このロールオーバーを使えば、資産を売却せずに続けて運用することができます。

ロールオーバーについて

非課税期間が終了する5年が経過したけれど、積み上げてきた資産を続けて運用したいときはロールオーバーをするのがおすすめです。

ロールオーバーとは、保有している資産を翌年の非課税枠に移すことです。ロールオーバーすれば最長5年間延長できるので、通常の運用期間と合わせて最長で10年間運用できます。

なお、ロールオーバーには上限額がなく、保有している資産の時価が120万円を超えていても移行でき、120万円に満たない場合は、残りの分を新規で購入することも可能です。

2.商品数が多く決めづらい

2つ目が、一般NISAは商品数が多く、投資する商品を決めづらいこともデメリットです。

一般NISAは下記の商品が対象となっています。

  • 株式(国内・海外)
  • 国内ETF・海外ETF
  • ETN(上場投資証券)
  • 国内REIT・海外REITなど

投資上級者の方は選択肢が広い方がメリットですが、投資初心者の方には数が多すぎて選択するのが難しいでしょう。

つみたてNISAは投資信託とETFのみが対象で、金融庁の基準をクリアした商品に限定されているため、初心者の方はつみたてNISAの方がおすすめです。

3.所得控除を受けられない

3つ目が、一般NISAはiDeCoとは違い、所得控除を受けられないことです。

iDeCoでは掛け金がすべて所得控除の対象となり、所得税あるいは住民税が控除されますが、一般NISAとつみたてNISAの場合は所得控除を受けられません。そのため、節税対策をしたい方はiDeCoと一般NISAを併用するのがおすすめです。

なお、iDeCoについては別の記事で解説していますので、こちらもチェックしてみてください。

一般NISAが向いている人・向いていない人

続いて、一般NISAが向いている人と向いていない人について解説します。

どの投資方法にしようか迷っている方はチェックしてみてください。

一般NISAが向いている人

一般NISAが向いている人は以下の通りです。

  • 投資経験がある人
  • 短期的に利益を得たい人
  • 資金にある程度余裕がある人
  • 多くの商品の中から選びたい人

一般NISAは運用期間が短く、取り扱う商品も多いのが特徴です。株の運用をして短期間で利益を出すのは難しいので、投資経験がある中上級者向けの制度と言えます。

中上級者の方にとっては、金融商品が豊富にあるため好きなものを選択でき、非課税投資限度額も高いのでまとまった資金を資産運用に充てられるメリットがあります。

一般NISAが向いていない人

一方、一般NISAが向いていない人は以下の通りです。

  • 投資経験がない人・浅い人
  • 資金にあまり余裕がない人
  • 限られた商品の中から選びたい人
  • 低リスクの商品で運用したい人

一般NISAは運用期間が短いため、利益を出すには投資に関する知識や経験が必要です。そのため投資をしたことがない人や、投資経験が浅い人にはおすすめしません。

また、一般NISAのメリットは非課税投資限度額が高いことですが、資金にあまり余裕がない方は軍資金を確保するのが難しいため、メリットを活かせない可能性があります。

さらに、一般NISAは商品数が多く、中にはハイリスクな商品も混ざっているので、投資経験があまりない人は低リスクな商品のみが対象となっているつみたてNISAの方がおすすめです。

一般NISAの注意点

ここでは一般NISAを利用するときの注意点について解説します。

これから一般NISAで運用を始めようと考えている方は、これからお伝えする注意点を押さえておいてください。

つみたてNISAと併用はできない

一般NISAとつみたてNISAは併用ができないため、どちらか一つを選ぶ必要があります。

それぞれの制度の特徴を知り、自分に合ったものを選択してみてください。

投資枠を翌年に繰り越すことはできない

一般NISAでは1年間の投資枠は120万円と決まっており、限度額まで使い切らなかったとしても翌年に繰り越せません。

例えば1年で80万円しか運用しなかったとしても、余った40万円分を翌年分と合算して160万円を運用するといったやり方は不可です。前年の運用履歴に関わらず、毎年120万円が限度となります。

一般NISAで銀行に眠っているお金を活用しよう

今回は一般NISAについてお伝えしました。

それでは簡単にまとめます。

■一般NISAのメリット

  • 運用して得た利益が非課税になる
  • 1年で最大120万円まで非課税で運用できる
  • 対象の商品数が多い
  • いつでも資産を引き出せる
  • 一括投資(スポット購入)ができる

■一般NISAのデメリット

  • 運用期間が短い
  • 商品数が多く決めづらい
  • 所得控除を受けられない

一般NISAは年間で120万円まで非課税で運用できる投資制度なので、銀行口座に預貯金が貯まっていて上手く活用できていない方におすすめの運用方法です。

またiDeCoとの併用も可能なため、すでにiDeCoは運用しているけれど、さらに資産運用に力を入れていきたい方もぜひ活用してみてください。

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この記事を書いた人

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