家の出入り口であり、自宅の顔でもある玄関ドア。自宅の築年数が経ち、長年日光に当たり続けた玄関ドアの色落ちが気になっている方も多いでしょう。
しかし、「玄関ドアをリフォームするタイミングっていつなの?」「玄関ドアをリフォームするときは、どんなことに気を付ければいいのだろう」と疑問に思っていませんか。
そこで今回は
- 玄関ドアをリフォームするべき5つのタイミング
- 玄関ドアをリフォームするときの5つのポイント
- 玄関ドアのリフォームにかかる費用
などについてお伝えします。
玄関ドアをリフォームするときにおさえておくべきポイントや費用についてお伝えしますので、玄関ドアのリフォームを検討している方はぜひ最後までチェックしてください。
玄関ドアをリフォームするべき5つのタイミング
はじめに、玄関ドアをリフォームするべきタイミングについて解説します。
玄関ドアをリフォームするべきタイミングは下記の通りです。
- 築年数が経過したとき
- 玄関ドアの開閉がしづらくなったとき
- 外からの冷気が気になったとき
- 玄関ドアの色落ちや汚れが目立ったとき
- 玄関ドアの幅が狭いと感じたとき
それではそれぞれお伝えします。
1.築年数が経過したとき
1つ目が、築年数が経過したタイミングです。
木製の玄関ドアの場合は耐用年数がおよそ15~20年、アルミ製の玄関ドアの場合は20~30年と言われています。また、ドアノブや鍵の差込口など玄関ドアのパーツの寿命は15年ほどです。
それぞれ耐用年数が過ぎると劣化が進み、開閉しづらくなったり色落ちや汚れが気になったりするため、リフォームをおすすめします。
2.玄関ドアの開閉がしづらくなったとき
2つ目が、玄関ドアの開閉がしづらくなったタイミングです。
玄関ドアを長年使い続けていると、建て付けが悪くなったり、建物の歪みでドア枠が圧迫されたりすることがあります。また、ドアの開閉を制御する「ドアクローザー」が故障する場合もあるため、ドアの交換や修理を依頼しましょう。
3.外からの冷気や熱が気になったとき
3つ目が、外からの冷気や熱が気になったタイミングです。
玄関ドアの耐熱性や気密性が低いと、冬には冷気が入り込みやすく、夏には熱気を取り込んでしまいます。そうすると家の中の空気が冷えたり暑くなったりするため、暖房器具やクーラーの消費量が増えることにつながります。
このように玄関ドアは家全宅の温度にも関わるので、耐熱性や気密性の高いドアに替えるとよいでしょう。
4.玄関ドアの色落ちや汚れが目立ったとき
4つ目が、玄関ドアの色落ちや汚れが目立ったタイミングです。
自宅の築年数が経つと玄関ドアも老朽化し、日差しを受け続けて色落ちしたり、こすっても落ちないほど頑固な汚れが付いたりします。玄関ドアは家の顔となる部分なので、劣化したままだと外観を損ねてしまいます。
また、家の手入れができていないところは防犯意識が低いと思われ、空き巣に狙われやすくなるため、できるだけ早くリフォームをしましょう。
5.玄関ドアの幅が狭いと感じたとき
5つ目が、玄関ドアの幅が狭いと感じたタイミングです。
ベビーカーで外出するときに玄関ドアから出にくかったり、車椅子を押して自宅から出るときに手こずったりしたなど不自由に感じたときは、玄関ドアの幅を広くするリフォームをするのがおすすめです。
ただ、玄関の間取りを変更するとなると外壁工事も必要となるため、100万円以上の費用がかかるケースもあります。
玄関ドアのリフォーム方法について
次に、玄関ドアのリフォーム方法について解説します。
玄関ドアのリフォーム方法は下記の3つです。
- 玄関ドアの交換
- カバー工法
- 玄関ドアの塗装
それぞれのリフォーム方法の違いについてお伝えします。
玄関ドアの交換
玄関ドアを交換すれば新しいドアに替えられるため、ドアの建て付けが良くなり、スムーズに開閉できるようになります。
その他玄関ドアを交換するメリットは下記の通りです。
- 耐熱性・気密性を高められる
- 防犯性を高められる
- デザインを変えられる
- 採風性・採光性のあるドアに替えられる
- サイズを変えられる場合もある
耐熱性や気密性の高い玄関ドアに替えれば、外気が家の中に入り込みにくくなり、温かい空気を閉じ込められます。ピッキングされにくい2ロックのものや、鍵にサムターン(つまみ)が付いていないセキュリティサムターンの玄関ドアにするえば、防犯性を高められます。
また、異なるデザインの玄関ドアに替えれば自宅のイメージを変えられ、外観が真新しく見えます。風を取り込める採風窓付きのものであれば湿気や蒸し暑さを解消でき、ガラス窓付きのものにすると日当たりが良くなります。
カバー工法
玄関ドアの交換には、既存の枠に新しい枠材を取り付け、新しいドアを設置するカバー工法もあります。
ドアを丸ごと交換する場合は枠ごと撤去するため、新たに枠組みを作る必要があります。また、取り外したときに外壁や床、内壁がはがれてしまうので補修作業をする分工期が長くなり、費用も高くなるのがデメリットです。
しかし、カバー工法であれば枠材を上からはめ、新しいドアを取り付けるだけで工事が完了します。そのため通常1日で交換作業が終わり、一人で作業できるので人件費をカットできる分費用も抑えられます。
ただ、枠をかぶせる分玄関ドアの開口寸法が5cmほど狭くなるため、仕上がりを見たときにドアの幅が狭くなったように感じるデメリットもあります。
玄関ドアの塗装
玄関ドアの見た目だけを変えたい場合は、塗装をするのがおすすめです。
色落ちや汚れが気になったときは、既存のドアを塗料で塗り替えるとキレイに仕上がります。玄関ドアの塗装のみであれば、費用が安く工期が短くなります。
塗料によって価格は異なりますが、金属製の玄関ドアの場合は5~10万円、木製の場合は5~20万円でできます。また、工期は短いものだと1日で完了します。
ただ、塗装の場合は今使っている玄関ドアを再利用するので、開閉しづらかったり異音がしたりする場合は、玄関ドアを交換することをおすすめします。
玄関ドアをリフォームするときの5つのポイント
続いて、玄関ドアをリフォームするときのポイントについて解説します。
玄関ドアをリフォームするときのポイントは下記の5つです。
- ドアのサイズに注意する
- 玄関ドアの断熱性を調べる
- 玄関ドアの防犯性をチェックする
- 用途に合わせて間口や機能などを選ぶ
- 玄関ドアの種類やデザインを決める
それではくわしくお伝えします。
1.玄関ドアのサイズに注意する
1つ目が、玄関ドアのサイズに注意することです。
玄関ドアを交換する際は必ず玄関の間口を図り、寸法に合わせて取り付ける玄関ドアを選びましょう。ドアのサイズが大きいとはまりませんし、小さいと気密性が低くなり、鍵が上手くかからないため防犯面でも問題が残ります。
特に既存の枠を利用するカバー工法の場合は、ドアの大きさに合わせて後から枠組みを微調整するのが難しいため、きちんとサイズを確認しておきましょう。
2.玄関ドアの断熱性を調べる
2つ目が、玄関ドアの断熱性を確認しておくことです。
先ほどもお伝えした通り、玄関ドアの耐熱性が低いと家の中の温度が冬場は下がり、夏場は上がってしまうため、耐熱性をチェックしておきましょう。断熱材が内部に入っている玄関ドアであれば、冷気が入り込みにくく、熱気をシャットアウトしてくれるので、室温を適切な温度に保ちやすくなります。
外からのヒヤッとした空気を抑えられ、玄関内の蒸し暑さを解消できるため、デザインだけでなく耐熱性も確認してみてください。
3.玄関ドアの防犯性をチェックする
3つ目が、防犯性の高い玄関ドアを選ぶことです。
防犯性が低い玄関ドアだとピッキングされやすく、空き巣の被害を受けるリスクが高まるため注意が必要です。玄関ドアの鍵を「ディンプルキー」や「ウェーブキー」など特殊な形のもにすることでも防犯性を高められるので、ぜひ検討してみてください。
4.用途に合わせて間口や機能などを選ぶ
4つ目が、使い勝手を考えて玄関ドアの間口や機能を決めることです。
両親などの歩行や車椅子の介助が必要な場合は間口を広く取り、2人で並んで歩くときや車椅子で通るときに通り抜けしやすいよう工夫しましょう。また、ボタンを押すだけで開錠できる電気錠を付け、買い物袋を両手で持ったままの状態でも玄関ドアを開けやすくするなど、必要な機能を選んでみてください。
玄関は1日で何回も行き来する場所なので、ライフスタイルに合わせて間口や機能を決め、使い勝手の良いものを選びましょう。
5.玄関ドアの種類やデザインを決める
5つ目が、玄関ドアの種類やデザインを決めることです。
玄関ドアは「引き戸」と「開き戸」に分かれます。引き戸は横にスライドさせるタイプで、開閉しやすいため小さい子供や高齢の方がいる家庭におすすめです。
開き戸はドアを押して開けるタイプで、下記の種類があります。
- 片開き
- 親子
- 両開き
- 袖付き片開き
通常の片開きタイプの他、小さな扉とメインで使う扉に分かれていて両方開閉できる親子ドアや、中心から2枚の戸を開ける観音開きになる両開きタイプ、袖が固定されている袖付き片開きタイプなど、さまざまな種類があります。
また、カタログを見たりショールームに見学に行ったりして、玄関ドアのデザインも決めていきます。洋風の外観にも合う引き戸やスタイリッシュなものなどいろいろなデザインがあり、カラーバリエーションも豊富なため、自宅に合う玄関ドアを選んでみてください。
玄関ドアの交換にかかる費用
この章では、玄関ドアを新しいものに交換してリフォームをした場合の費用について解説します。
玄関ドアのリフォームは30万円~50万円が相場です。
玄関ドアのリフォーム費用の内訳は次の表の通りです。
玄関ドア本体価格 | 15~40万円 |
設置費用 | 4~10万円 |
撤去費用 | 1~3万円 |
断熱性が高いものや電気錠が付いているものは、玄関ドア本体の価格が高いため、リフォームにかかる費用がかかります。また引き戸から開き戸、あるいは開き戸から引き戸に替える場合は、追加で施工費用がかかります。
なお、間口を変更したり玄関収納も一緒にリフォームしたりする場合は、100万円以上かかるケースもあるため、予算内に収まるかどうか判断してから決めましょう。
玄関ドアをリフォームするときの注意点
ここからは、玄関ドアをリフォームするときの注意点について解説します。
玄関ドアをリフォームするときは、下記の点に注意しましょう。
- カバー工法だと開口幅が狭くなり高さが低くなる
- 玄関ドアの大きさや種類を変えると費用が上乗せされる
- 外観と合わせて玄関ドアのデザインを決める
それぞれお伝えします。
カバー工法だと開口幅が狭くなり高さが低くなる
既存のドア枠を利用でき、ほとんどの工事が1日で完了するカバー工法ですが、上から新しい枠を取り作る分、開口幅が狭くなります。
玄関の片側が2.5cmずつ狭くなるので合わせて5cmほどの差ではありますが、ドアが開く幅が狭くなると圧迫感が出てしまいます。玄関ドアが開く部分の高さも低くなるため、ドアが一回り小さくなったように感じるでしょう。
また、カバー工法は枠を上からかぶせるため、ドア枠が分厚くなります。開口幅を狭めたくない、すっきりとした見た目にしたい方は、玄関ドアを丸ごと交換することをおすすめします。
玄関ドアの大きさや種類を変えると費用が上乗せされる
今よりもサイズの大きいドアを取り付けたり、引き戸または開き戸に替えたりする場合は、追加で施工費用がかかります。
このような場合はドア枠を撤去するため、ドア周りの壁や床を一部取り壊して作り直さなければなりません。そのため玄関ドアを取り替えるだけの工事と比べて費用が高くなります。
玄関ドアのサイズや種類を変えたいときは、施工費用がいくらかかるのかリフォーム会社に確認しておきましょう。
外観と合わせて玄関ドアのデザインを決める
玄関ドアを決める際は、自宅の外観に合わせてデザインを選びましょう。
気に入ったデザインの玄関ドアを見つけても、自宅に取り付けたときにバランスが悪いとちぐはぐな印象になってしまいます。ショールームなどでは自宅の写真に玄関ドアを合成してイメージ画像を作成してもらえるので、ぜひ試してみてください。
玄関ドアは家の外観を大きく左右するので、設置したところをイメージして判断するとよいでしょう。
玄関ドアをキレイで快適なものにリフォームしよう
今回は玄関ドアのリフォームについてお伝えしました。
それでは簡単にまとめます。
■玄関ドアをリフォームするべきタイミング
- 築年数が経過したとき
- 玄関ドアの開閉がしづらくなったとき
- 外からの冷気が気になったとき
- 玄関ドアの色落ちや汚れが目立ったとき
- 玄関ドアの幅が狭いと感じたとき
■玄関ドアをリフォームするときのポイント
- ドアのサイズに注意する
- 玄関ドアの断熱性を調べる
- 玄関ドアの防犯性をチェックする
- 用途に合わせて間口や機能などを選ぶ
- 玄関ドアの種類やデザインを決める
玄関ドアが開閉しづらくなった、色落ちしてきてカッコ悪いを感じたときは、新しいドアに取り替え、使いやすく見た目もキレイにしてみましょう。
また、玄関ドアをリフォームする際はサイズや機能性をチェックし、自分の家に合うもの、用途に合ったものを選んでみてください。
使い勝手のよい玄関ドアにリフォームすることで日頃の悩みを解消し、外観を変えて新しい気持ちでスタートしましょう!
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