
「シャドーイング」が英語のリスニングを伸ばすのに効果があるって聞いたけど、シャドーイングってどうやるの?



シャドーイングがどのようなものか、正しいやり方について詳しく解説していきます!
YouTubeや広告、塾などで「英語のリスニングを伸ばすには、シャドーイングが効果的!」と耳にする機会もあると思います。
これを見て
「シャドーイングって何?」
「それってほんとに効果あるの?」
と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。
結論を先に言うと、シャドーイングはリスニング力などの英語のスキルを上げるのにとても効果があります!
わたし自身元々は英語をほとんど聞き取れなかったのですが、シャドーイングを取り入れてから大学の授業でもネイティブの先生が話す内容を理解できるようになりました。
この記事では、
- シャドーイングについて
- シャドーイングの7つの手順とコツ
- 注意点と挫折しにくくなる方法
について紹介します。
シャドーイングがどういうものか知りたい、正しいやり方を知りたいという方はぜひチェックしてくださいね。
シャドーイングって何?一般的な音読との違いとは


「シャドーイング」という言葉は聴き慣れない方も多いと思うので、いったいどんな勉強法なのかいまいちピンと来ないですよね。
そこでこの章では、
- シャドーイングがどういったものなのか
- 普通の音読と何が違うのか
- シャドーイングで得られる効果
について解説します。
シャドーイングはリスニング力を鍛えるのにとても効果的な方法ですので、TOEICや学校のテストでリスニングのスコアを上げたいと考えている方は、効果を知った上でぜひ取り入れてみてください。
シャドーイングは音読の1種
シャドーイングとは、音読方法の1つです。
シャドーイングのやり方としては、CDの音源を流し、1単語後または0.5秒後くらいから同じ文章を後をつくように話します。
(影(シャドー)のように付いて回ることから、「シャドーイング」という言葉になっています。)
シャドーイングを行うメリットは、音源の後にすぐ復唱するため、正しい発音を身に付けやすいことです。
また、瞬時に音を聞き取る必要があるので、リスニング力アップも期待できます。
普通の音読との違いは?
シャドーイングも音読の1種ですが、一般的な音読と違うのは、音読は音源とは分けて自分のスピードで話すという点です。
音読の場合は音源を流した後に英文を読みますが、シャドーイングは音源と同時に進めていくため、スピードも合わせる必要があります。
英語がまったくの初心者という方は、まずは音読から始め、慣れてきてからシャドーイングを取り入れるのがおすすめです。
音読についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、こちらをチェックしてみてください↓


シャドーイングの効果って?
1. リスニング力が身に付く
シャドーイングは音源を流したまま後をついて発音するので、瞬時に聞き取って同じように話す必要があります。
英語は日本語と比べてしゃべるスピードが速いので、短時間で聞き取らなくてはいけません。
また、そっくり発音するにはしっかり音源を聞き取らないとマネできないため、集中して聞くクセが身に付き、リスニング力のアップにつながります。
シャドーイングはとにかにスピートが命!
慣れるまでは大変ですが、繰り返し練習して慣れていけば、TOEICのリスニングのナレーションにも耳が追いつけるようになっていきますよ。
2. スピーキング力が身に付く
シャドーイングは、音源の発音を忘れないうちにリピートするので、スピーキング力も上達します。
音読だと音源を聞いてから発音するまでタイムラグがありますが、シャドーイングはすぐにまねて話すため、より正確な発音が身に付きます。
音読の場合ついつい自己流の発音になってしまうので、ネイティブに近い流暢な発音を目指したいときにぴったりです。
英語の発音に自信がないという方は、ぜひ取り入れてみてください。
3. 語彙力がアップする
シャドーイングをしていると、繰り返ししゃべっているうちに自然と語彙やイディオムも一緒に覚えられます。
英単語を1つ1つ暗記しようとするとなかなか覚えられませんが、シャドーイングの場合「単語の勉強をしよう!」と意識しなくても覚えていけます。
単語だけを暗記するよりも、文章とセットで覚える方が定着しやすく、どのような場面で使うのかを同時に習得できるのもメリットです。
【初心者向け】シャドーイングの7つの手順とコツを紹介





シャドーイングが効果がありそうなのはわかったけど、やり方がよくわからない・・・。
何かコツってあるの?
このように疑問に思った方に向けて、シャドーイングの手順とコツを解説していきます。
効率的に行える手順を紹介しますので、この順番を踏んでいけば無駄な時間をかけずにまんべんなく英語のスキルを磨けますよ。
手順と合わせてシャドーイングをするときのコツも頭に入れながら進めてみてください。
1. 知らない単語やイディオムを調べておく
手順の1つ目は、先にわからない単語やイディオムを調べておきます。
いきなり音読を始めてしまって、わからない言葉が出てくるたびにストップし、毎回調べていては時間がかかってしまいます。
そのため、まずは一通り英文を見て、わからない単語を調べておきましょう。
2. 何も見ずに音源を聞く
2つ目は、何も見ないで音源を一通り聞きます。
まずは何も情報がない状態で音源を再生し、自分がどのくらい聞き取れるか試してみましょう。
シャドーイングはお手本をそっくりまねるのがポイントなので、集中して正しい発音をインプットできるよう心掛けてみてください。
なお、初見の状態で新しい文章を聞き取ることになるので、リスニング試験の予行練習にもなりますよ。
3. 英文を見ながら音源を流す
3つ目は、英文を見ながら音源を聞きます。
英文を見ながら音声を聞き、何も見ないで聞いたときに聞き取れなかったポイントを確認しましょう。
聞き取れなかったポイントを見返すときは、次の2点に注意しましょう。
- 英文を見れば意味がわかった→英語の発音やスピードに慣れていない
- 英文を見ても意味がわからない→単語やイディオムを覚えられていない
英文を見れば理解できた場合は、耳が英語に慣れていないことが考えられるので、音読を何度も繰り返しましょう。
英文を見てもピンと来ない場合は、単語を覚えきれていないと判断できますので、意味を頭に思い浮かべながら音読するよう心掛けてみるといいでしょう。
4. 1文ずつ音読する
手順の4つ目で音読に入っていきます。
最初は1文再生したらすぐ停止して音読するようにしましょう。
このとき注意するポイントは、ただ声に出して読むのではなく、文章の意味も頭でイメージしながら音読することです。
そうすると発音だけでなく語彙力も伸ばせますので、一度で複数の英語スキルを身に着けられますよ。
口は正しく発音できるよう集中する、頭は文章の意味を思い出すよう集中するといったように、口と頭を使い分けるイメージで
5. 音源と同時に読む
5つ目は、英文を見ながら音源とぴったり合わせて音読をします。
このときは音声の発音とまったく同じになるよう、イントネーションや強調するポイントに注意して読んでいきましょう。
最初は速いスピードについていくのは難しいので、まずは口パクで口を動かす練習をし、少しずつ慣れていってください。
つっかからずに音声とかぶさるように音読できるようになったら、次の手順に進みましょう。
6. 英文を見ながら少し遅れて読む
6つ目は、英文を見ながら音声から少し遅れて読んでいきます。
ここからがシャドーイングになっていくのですが、音源をそのままリピートできるよう、話すことよりも聞くことに集中するのがポイントです。
シャドーイングは、
(音源) I ate the hamburger this afternoon.
(自分)(1拍)I ate the hamburger this afternoon.
といったように、1拍空けて音源に続きます。
タイミングに慣れるまでは少し音声を遅くして練習してみましょう。
7. 英文を見ずに後について話す
最後7つ目は、何も見ずにシャドーイングをします。
流れてきた文章を頭の中で記憶しながら、同じ言葉を少し遅れてリピートしていきます。
耳だけを頼りにしゃべるので難易度は上がりますが、これを行うとリスニング力が一気に伸びます。
わたしも始めたばかりの頃は上手くできませんでしたが、英文を見ながらのシャドーイングと交互に繰り返していくうちにだんだんと慣れていきました。
また、速く話す習慣がついたことで、スピーキングの授業でも自然と英語で会話ができるようにもなったりと、シャドーイングの効果を実感できました。
シャドーイングは難しい?注意点と挫折しにくくする方法も紹介





シャドーイングってなんだか難しそう・・・。
わたしにもできるのかな?
シャドーイングのやり方を見て、このように不安になった方もいると思います。
そこでこの章では、シャドーイングをするときの注意点と挫折しにくくなる方法について解説していきます。
シャドーイングは最初はハードルが高く感じられますが、注意点を意識して行えば確実に英語のスキルが伸ばせる方法です。
途中であきらめずにコツコツ練習を続けていき、しっかりマスターしていきましょう!
シャドーイングをするときの3つの注意点
1. やさしめの教材を選ぶ
教材を選ぶときは、自分のレベルより少しやさしめのものを選ぶようにしましょう。
その理由は、単語やフレーズ、文法がわからないものだらけだと意味が理解できず、単なる発音の練習になってしまうからです。
そのため、8割くらいは理解できるものを使うのがおすすめです。
内容を思い浮かべながらシャドーイングを行うと、音を聞き取りながら意味を考えるトレーニングになるため、リスニングやスピーキングの上達につながりますよ。
2. 話すスピードが速すぎないものを選ぶ
音源の話すスピードが速すぎると聞き取るのが困難なので、自分の理解できるスピードのものを選ぶのがおすすめです。
音源の速さは教材の口コミを参考にしたり、視聴できるものであれば一度聞いてみて、ある程度理解できるかどうか試してみてください。
英語初心者の方は、中学生レベルの教材から始めていき、だんだんとレベルを上げていきましょう。
3. 正しい発音になっているか注意する
シャドーイングをするときは、お手本通りに発音するよう注意しましょう。
音読をしているとついつい自己流になってしまいますので、発音が正しいか常にチェックするようにしてください。
わたしも自分の発音が正しいか意識しながらシャドーイングを行ったことにより、ネイティブの先生にも伝わるスピーキング力が身に付きました。
シャドーイングは、音源が流れてからあまり間を置かずに声に出して読むため、普通の音読よりも発音をコピーしやすいのが特徴でもあります。
この特徴を生かし、英語特有の発音に慣れていきましょう。
途中で挫折しにくくなる方法
1. ながら学習をする
シャドーイングのメリットは、机に座っている状態でなくても学習できるところです。
例えば車の運転中や食器を洗っているときなど、何か別の作業をしながらでも声を出せる環境であればどこでも行えます。
仕事や家事の他に勉強する時間を確保するのは大変ですので、通勤時間や家事をしている時間を有効活用しましょう。
また、机にじっと座っているよりも、動きながら行う方が飽きにくくもなりますよ。
2. 自分の興味があるテーマで選ぶ
飽きずに継続しやすくするには、自分が好きなテーマのものを選ぶのがポイントです。
シャドーイングは教材だけでなく、字幕が付いていれば映画や動画でもできますので、まずは自分が興味の持てるものを使いましょう。
好きなものであればあまり苦にならず、続けやすいでしょう。
3. 焦らず時間をかけて取り組む
シャドーイングだけでなく他の勉強でも同じですが、始めてから成果が出るまで時間がかかります。
しかし、あきらめずにまじめに続けていれば必ずスキルは上達します。
わたしも始めのうちは「こんなことしてほんとに意味あるのかな?」と疑っていましたが、継続していく中で英語が頭の中にスルスルと入っていく感覚が得られ、日常的な会話も英語で行えるようになっていきました。
なかなか上達できずくじけそうになったときは、シャドーイングを始めた頃の自分を思い出してみてください。
少しずつの進歩でも、確実にステップアップできているはずです。
シャドーイングで英語のスキルをまんべんなく伸ばそう!
それでは今回のまとめです。
- シャドーイングはリスニング・スピーキング・語彙力アップの効果がある
- 正しい手順とコツを押さえて効率的に行う
- 注意点を踏まえて進めていく
- 継続しやすい方法を取り入れる
シャドーイングは集中して聞き取りをするためリスニング力が伸び、繰り返し声に出して読むことでスピーキング力の強化もできます。
また、文章の意味を思い浮かべながら音読することで、語彙力も身に付けられます。
注意点を踏まえながら、紹介した手順通りに進めてみてください。
慣れるまで時間はかかりますが、英語のスキルを確実に伸ばせる音読法ですので、コツコツ継続していきましょう!
コメント