
リスニングの勉強を続けているのに、全然英語を聞き取れるようにならないのは何でなんだろう・・・。



その原因がわかれば、着実にリスニング力を伸ばせますよ!
日頃から英語を勉強している方の中には、
「がんばって続けているのに、全然英語を聞き取れるようにならない」
と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
勉強をしても英語のリスニング力が上がらないのは、いくつか原因があります。
大学で英語を専攻していたわたしも、最初はなかなか聞き取れず苦戦していました。
しかし、スキルが伸びない原因を突き止めて改善したところ、ネイティブの先生やクラスメイトが話している内容を理解できるようになり、少しずつ英会話もできるようになりました。
リスニング力が伸び悩んでいるという方に向けて、この記事では
- リスニング力UPで得られる3つのメリット
- リスニング力が伸びない8つの原因
- レベル別のおすすめリスニング勉強法4選
についてお伝えしていきますので、勉強に行き詰っているという方はぜひ参考にしてみてください。
英語のリスニング力UPで得られる3つのメリット


まずは、リスニング力が上がることで得られる3つのメリットについてお伝えします。
リスニングは文法の知識や読解力を身に着けるよりも短期間で習得できます。
そのため、次のTOEICテストで前回よりも点数を上げたいという方は、まずはリスニングの勉強から取りかかるのがおすすめです。
その他にもメリットがありますので、なぜリスニングの学習が大切なのかを知った上で勉強に取り組んでみてくださいね。
1. 英語全体のスキルが上がる
1つ目のメリットが、英語全体のスキルUPにつながることです。
耳から音でインプットすると、単語帳に載っている言葉を順番に目で追うよりも覚えやすく、効率よく語彙を増やせます。
例えば、リスニング力が身に付くと、音声を聞き流しているだけで単語やイディオムがすんなりと頭に入ってくるようになります。
さらに、ネイティブの発音に耳が慣れることで、自分が会話をするときにも正しい発音で話せ、海外の人とスムーズにコミュニケーションが取れるようにもなりますよ。
2. TOEICなどのテストの点数がUPする
2つ目のメリットが、リスニングで点数を稼ぐことでTOEIC・TOEFLのスコアを上げられることです。
TOEIC・TOEFLはリスニングとリーディングに分かれていますが、リスニングの方が短い期間で上達できます。
リスニングの場合、ある程度聞き取れるようになるまでに少し時間はかかりますが、そこさえ乗り越えればあとは言葉がすんなり頭に入ってくるようになります。
わたしの場合はリスニングをメインに勉強したところ、3カ月くらい経った頃にはCDの音源を止めずに内容を理解できるようになりました。
一方、リーディングに含まれる文法問題だと暗記する項目が多く、文章読解も単語やイディオムを覚えたりと、長い時間をかけてコツコツ勉強しなくてはいけません。
そのため、短期間でテストの点数を上げたいという方は、まずリスニング学習を強化するのがおすすめです。
3. 英語で会話をすることへの恐怖心を減らせる
3つ目のメリットが、外国人と英語で会話をする恐怖心を減らせることです。
海外の企業の担当者と商談をするときや、街中で道を尋ねられたときなど、外国の方と会話をする際、「相手が話している内容を聞き取れなかったらどうしよう・・・。」と不安に感じますよね。
しかし、そのような場面でも対応できるようリスニング力をしっかり身に付けておくことで、話を振られたときや急に質問をされたときにも臆せず対応できます。
そうすることで自信を持って発言できるようになり、会話のキャッチボールもスムーズに行えます。
あなたも当てはまるかも?リスニング力が伸びない8つの原因


次に、リスニングが伸び悩んでいる場合に考えられる8つの原因について解説します。
勉強をしてもなかなか英語を聞き取れるようにならないという方は、これからお伝えする原因のどれか、または複数に当てはまっている可能性があります。
リスニングのスキルを身に付けたいけれど、なぜか上手くいかないという方はチェックしてみてくださいね。
1. 英語教材のCDをただ聞き流している
1つ目の原因が、CDを流してなんとなく音を聞いているだけというパターンです。
教材の広告で「聞くだけで英語力が伸びる!」と謳っているものもありますが、残念ながらただ聞いているだけでは英語力は身に付きません。
わたし自身も英語がなかなか聞き取れなかった頃に何かしなくてはと思い、とりあえずCDを流し続けてみたりしましたが、一向に上達しませんでした。
なぜかと言うと、そもそも何を話しているのかをわからずに聞いていても、ただ音を拾っているだけであまり効果がないためです。
リスニングを行うときはただぼんやり聞き流すのではなく、1語1語をキャッチするイメージで集中して聞き取ることにより、リスニング力の向上につながります。
リスニングの詳しいやり方については、下記の記事で解説しています↓


2. 知らない英単語が多い
2つ目の原因は、覚えている単語やイディオムの数が少なく、内容を理解できないことです。
いくら聞き取る力を伸ばしても、文章の中で使われている単語やイディオムを知らないと、何を意味しているのかがわかりません。
そのため、リスニングをしていても「この単語は何だったっけ?」と思い出すことに気を取られ、その後の文章を聞き逃してしまいます。
単語を聞き取ったら意味もパッと思い浮かぶよう、語彙力を付けておくことも重要です。
3. 英文法を理解できてない
3つ目の原因が、文法の知識がしっかり身に付いていないことです。
文法というと小難しい感じがして取っつきにくいものだと思いますが、文章の骨格となる部分なので、ここを押さえておかないと文章を正しく理解できません。
例えば
These donuts are what Ken bought for us.
このドーナッツはケンが私たちに買ってきてくれたものだ。
という文章で、「what」が主語を修飾する関係代名詞だとわかっていると、「ドーナッツ=わたしたちのためにケンが買ってきたもの」と認識できます。
しかし、それがわかっていないと文章のつながりに気づけないため、意味を正しく理解できません。
このように文法は文章の基盤になる部分ですので、リスニングのトレーニングと併せて文法の勉強も行いましょう。
4. ネイティブの発音が身に付いていない
4つ目の原因が、ネイティブの発音に慣れていないことです。
英語は日本語にはない発音があり、日本語で「シー」と言っても、英語では「see(見る)」「sea(海)」「she(彼女)」と複数の単語が当てはまり、それぞれ発音も異なります。
こうしたネイティブ特有の発音に耳が慣れていないと違いがわからないため、上手く聞き分けられないのです。
正しい発音を習得するには、単語帳で単語を覚えるときに発音記号もチェックしたり、CDのセリフをそっくりそのまま発音してみたりするのが効果的です。
耳が慣れるまで少し時間がかかりますが、そのうちに単語を聞き分けられるようになっていきますよ。
5. 変化した発音を正しく聞き取れない
5つ目が、英単語が表記と違った発音になっているのに気付けていないことです。
英語は以下の4タイプに音が変化する場合があります。
- リンキング:前後の単語をつなげて発音する
- リエゾン:複数の単語をまとめて読む
- リダクション:一部音が抜け落ちる
- フラッピング:別の音に変える
リンキングは、「Good afternoon」(グッドアフタヌーン)の”good”と”afternoon”がくっついて(グッダフタヌーン)と一緒に発音されます。
リエゾンは、「need you」(ニードゥ ユー)がくっついて(ニージュー)。
リダクションは、「Hurry up」(ハリーアップ)が(ハーラップ)と音が抜け落ちます。
フラッピングは、「Not at all」(ナット アット オール)が(ナッラッロール)と別の音に変化します。
スクリプトを見ると知っている単語なのに聞き取れなかったという場合は、こうした音の変化が起きていることが考えられます。
何度も繰り返し聞き直し、どのようなときに音が変わるのか学んでいきましょう。
6. 完璧に聞き取ろうとしてしまっている
6つ目が、1単語も聞き漏らさないことに意識が向いてしてしまっていることです。
集中してリスニングを行うのはよいのですが、一度ですべての単語を聞き取るのは困難です。
また、完璧を目指そうとすると、聞き取れなかったときに「さっきのところは何て言っていたのだろう・・・。」と気になり、後の文章を聞き逃してしまうことも。
英語の場合、最初に流れる主語・述語・目的語がわかればおおまかな意味は理解できます。
そのため、一字一句聞き取ろうとするのではなく、文章の中で重要なポイントだけを抑えるよう意識してみてください。
7. 毎回日本語に訳している
7つ目が、文章が流れるたびに日本語に変換してから内容を理解しようとしていることです。
すべての文章を一つ一つ日本語に置き換えていると時間がかかってしまい、次の文章が追えなくなってしまいます。
そこでおすすめなのが、例えば「catch the ball」を「ボールをつかむ」ではなく、人がボールをキャッチしている画を思い浮かべるといったように、映像で状況をイメージをする方法です。
このやり方だと時間をかけずに意味も思い浮かべられるので、英語のスピードに付いていけないという方はこのイメージをするクセをつけていきましょう。
8. 自分のレベルに合っていない教材を使っている
5つ目の原因が、自分のレベルよりも難易度が高い教材を使っていることです。
レベルの高い教材を選ぶと勉強した気になりますが、まずは自分のレベルに適した教材を選ぶことが大切です。
なぜなら、レベルが高すぎると内容を理解するところから始める必要があり、リスニングまで辿り着くまでに余計な時間がかかってしまうからです。
英語がほとんど聞き取れないという方は、中学生レベルのリスニング教材から始めてみましょう。
【初級編~上級編】おすすめの英語リスニング勉強法4選
最後に初級・中級・上級のレベル別のリスニング勉強法を4つお伝えしていきます。
リスニングをこれから勉強する方や、ある程度聞き取れるけれどまだ正確ではないという方、仕事でも通用するスキルを身に付けたいという方に向けてそれぞれ紹介しますので、ご自身のレベルに合わせて学習を進めてみてください。
【初級編】音読とシャドーイングで英語の音に慣れよう
英語初心者の方におすすめの方法が音読です。
これからリスニングの勉強を始めるという方は、まずは英語特有の発音に慣れることが大切なので、とにかくCDをしっかり聞き込んでそっくりそのままマネをしてみましょう。
そうすることで、ネイティブのイントネーションも頭に入りやすくなってきます。
また、頭で意味を思い浮かべながら音読をすると単語の暗記も一度に行えるので、語彙力を伸ばしたいという方にもおすすめです。
なお、音読を行う場合は下記の手順で行うとより効果的です。
- わからない単語を調べておく
- 全体を一通り読んで内容を把握しておく
- 1文ずつ音読する
- 文字を見ながら通し読みする
- 文字を見ずに音読する
音読の詳しいやり方はこちらの記事で解説しています↓


初心者の方にもう1つおすすめの方法がシャドーイングです。
シャドーイングとは、CDの音源より0.5秒くらい後を影のようについていくよう、同じ内容を音読することです。
先ほど紹介した通常の音読だと、音声を聞いてから発音をするまでタイムラグがありますが、シャドーイングは直前にCDの発音を耳にしているので、そっくりそのまま発音をまねしやすくなります。
シャドーイングは下記の手順で行ってみてください。
- 知らない単語やイディオムを調べておく
- 何も見ずに音源を聞く
- 英文を見ながら音源を流す
- 1文ずつ音読する
- 音源と同時に読む
- 英文を見ながら少し遅れて読む
- 英文を見ずに後について話す
このとき「この表現のときは怒るときだな」とイメージしておくと、同じようなシチュエーションでフレーズを思い出しやすくなるので、話し手の感情も交えながら話してみるといいでしょう。
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内容もやさしいので、音読にもぴったりな教材です。
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シャドーイングについてはこちらの記事でも解説しています↓


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【中級編】オーバーラッピングで英語のスピードをつかもう
英語をある程度聞き取れるけれど、ネイティブの人に急に話しかけられるとすぐに答えられないという中級レベルの方におすすめなのが、オーバーラッピングです。
オーバーラッピングとは、テキストを見ながら教材の音声とまったく同時に同じ内容を発音する方法です。
音声と同じ速さで話すので英語のスピードにも慣れ、瞬時に言葉を理解するトレーニングになります。
また、同じタイミングで音読をするので、リズムや音の強弱のまねをしやすいのもメリットです。
オーバーラッピングをする際は、下記の手順で行ってみてください。
- わからない単語やイディオムを調べる
- 文字を見ずに音声を聞く
- 音声を流して文字を見ながらリピートする
- 音読をする
- オーバーラッピングをする
オーバーラッピングをするときは、音声と自分の発音や話すスピードのズレを意識しましょう。
音声とぴったり同じリズムや強弱、速さになるよう繰り返し行うと、だんだんとネイティブの発音に慣れていきますよ。
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【上級編】 ディクテーションでリスニングの精度を上げよう
大体のことは聞き取れるけれど、きちんと相手に伝わらないときがある、ところどころ聞き取れない箇所があるという上級者の方におすすめなのがディクテーションです。
ディクテーションとは、音声を聞き取って文字に書き写す方法です。
聞き取れなかった箇所は空欄になるため、知らなかった単語を見つけやすく、特定のフレーズの後に発音が変化するといった細かいところに気付けるのもメリット。
ディクテーションは、下記の手順で行いましょう。
- 音声を数回聞いて内容を把握する
- 聞き取った音声を文字に書き起こす
- スクリプトと照らし合わせ、間違っている箇所や聞き取れなかった箇所を確認する
- 英単語を覚えられていなかったのか、音を聞き取れなかったのかを分析する
- 聞き取れなかった部分を発音する
- 数日空けてもう一度ディクテーションをする
ディクテーションで重要なのが、間違えたところや聞き取れなかったところを見直し、なぜできなかったのか原因を突き止めることです。
そうすることで、わからない単語が出てきたときには、パッと意味が出てくるよう復習し、聞き取れなかった場合は何度も繰り返し発音するといったように対策ができます。
また、数日後に同じ文章でディクテーションを行い、きちんとインプットできているか確認してみましょう。
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今回は、リスニング力が向上することで得られるメリットや、リスニング力が上がらない原因、レベル別の勉強法について紹介しました。
では簡単にまとめをしていきます。
■リスニング力が伸びない8つの原因
- CDをただ聞き流している
- 知らない単語が多い
- 文法を理解できてない
- ネイティブの発音が身についていない
- 変化した発音を聞き取れない
- 完璧に聞き取ろうとしている
- 日本語に訳している
- 自分のレベルに合っていない教材を使っている
■レベル別おすすめの勉強法
- 【初級編】音読・ディクテーション
- 【中級編】オーバーラッピング
- 【上級編】ディクテーション
リスニング力を上げることで得られるメリットについて知ってから勉強に取り組み、今まで伸びなかった原因について分析してから効率よく学習を進めてみてください。
レベル別の学習法も参考にしていただき、ぐんぐんリスニング力をUPさせましょう!
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